文法-意味 grammar meaning
~ というものではない/ ~というものでもない
【例文】
やみくもに勉強したからといって、すぐに成績が上がるというものではない。
It is not that studying blindly will immediately improve your grades.
【意味】部分否定
必ず~するわけではない
【用法】
①「ある条件が整えば必ず~というわけではない」と、ある物事の本質・性質・特徴などについての一般的な捉えられ方や、または誰かの捉え方を部分否定するために使われます。
②相手の考え方、物事の捉え方を婉曲的に否定するためにも使われます。
【英語】It's not that ~, not necesalilly ~, not just the matter of ~
”~toiumonodewanai" is used to say a partial negation (not necessarily ~) of a general/someone perception of what a thing is (its essence, nature, characteristics, etc.).
【文法解説】Grammar point 1:
部分否定
「~というものではない」は、「ある条件が整えば必ず~とは限らない」と部分否定するために使われます。以下の3つの例文はどれも成立した文ですが、意味はそれぞれ異なります。
1. レシピ通りに作れば、おいしい料理ができます。
If you follow a recipe exactly, you can make a delicious dish.
2. レシピ通り作っても、おいしい料理はできません。
Even if you follow a recipe exactly,you can't make a delicious dish.
3. レシピ通りに作れば、おいしい料理ができるというものではない。
It' s not that if you follow a recipe, you can always make a delicious dish.
「~というものではない」の前には、多くの場合(条件→成立すること)が来ます。従って「~ば~というものではない」や「~たら~というものではない」という形が良く使われますが、例文の6,7のようにそうでない場合でも使われます。
4. 結婚すれば幸せになれるというものではない。
It is not that marriage makes you happy.
5. 時間をかけたらその分だけ上手になるというものではない。
It is not something that if you put in the time, you will only get better at it.
6. おでんは煮込むほどおいしくなるというものではない。
Oden is not something that gets better the longer you cook it.
7. 私の日本語クラスは、絶対に毎週参加しなければいけないというものではない。
My Japanese class is not something you absolutely have to attend every week.
【文法解説】Grammar point 2:
婉曲表現
また、「~というものではない」は、誰かの意見を婉曲的に否定したい時にも使われます。例文8のような言い方は直接的できつい印象を相手に与えるので、その代わりに例文9のような言い方をする場合があります。
-お金をかけていい映画が撮りたいな。
8. たくさんお金をかけてもいい映画は撮れないですよ。
You can't make a good movie by spending lots of money.
9. たくさんお金をかけたらいい映画が撮れるというものではないですよ。
You can't make a good movie by spending lots of money.
It is not that you can make a good film if you spend a lot of money.
【文法解説】Grammar point 3:
「というものではない」「というわけではない」の違い
「というわけではない」と「というものではない」は似た文型ですが、常に言い換え可能というわけではありません。
「というわけではない」は部分否定以外にも使われ、例文4のように一度しか起こってない過去の事象や、例文6のように現在における特定の個別事象に対してなど、直前に述べられた内容や、一般的な常識や、状況などから聞き手が頭に思い浮かべると思われることを否定するためにも使えます。「というものではない」はその場合に使うことはできません。
10. あのチームが勝てたのは運がよかったからというわけではない。〇
It was not because of luck that that team was able to win.
11. あのチームが勝てたのは運がよかったからというものではない。✖
It was not because of luck that that team was able to win.
12. あなたのことが嫌いというわけではない。〇
It is not that I don't like you.
13. あなたのことが嫌いというものではない。✖
It is not that I don't like you.
(条件→成立すること)が前に来る場合は、例文14,15のようにどちらを使うこともできます。
14. 風邪をひいたら、(必ず)熱が出るというものではない。〇
A cold does not always produce a fever.
15. 風邪をひいたら、(必ず)熱が出るというわけではない。〇
A cold does not always produce a fever.
接続 formation
動詞・い形容詞・な形容詞・名詞の普通形に接続して使われます。
V(普通形) + というものではない
ナ形(普通形) + というものではない
イ形(普通形) + というものではない
N(普通形) + というものではない
関連文法 related grammar
~わけではない
- JLPT N2 Grammar
~とは限らない
- JLPT N3 Grammar
例文 example sentences
・高いお店ほどおいしい料理を出すというものでもない。
It's not that the more expensive the restaurant, the better the food.
・ダイエット中は炭水化物を全く摂っちゃいけないというものでもない。要は量の問題です。
It's not that you shouldn't eat carbohydrates at all when you are dieting. It's just a matter of quantity.
・いい大学を卒業したからとって、いい会社に就職できるというものでもない。
Graduating from a good university does not necessarily mean that you will get a job at a good company.
・お金持ちになれば、必ず幸せになれるというものでもない。
It's not that if you become rich, you will always be happy.
・勉強というものは、ただ時間をかければいいというものではない。
Studying is not just a matter of spending a lot of time.
・芸術家として飯を食っていくということは、ただいい作品を作りさえすればいいというものでものない。
To make a living as an artist is not just a matter of creating good works.
・学校教育としてのスポーツというものは、ただ試合に勝ちさえすればいいというものではない。
Sports as a school education is not just a matter of winning a game.
・人の大切な物を壊しておいて、金銭的な補償だけすればいいというものでもないだろう。誠意を見せてください。
You did destroy my precious things, and I don't think it's just a matter of compensating financially. Please show your sincerity.
・今回の試合はただ勝てばいいというものではなかった。次の試合に向けて勝ち方が重要でした。
This game was not just a matter of winning. It was important how to win for the next game.
・自分なら簡単にできると思っていたが、自信だけでなんとかなるというものではなかった。
I thought I could do it easily, but it wasn't something I could manage with confidence alone.
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