~にしては
【文法-N2/N3 Grammar】

「にしては」の文法 grammar

にしては

例文

今日きょうは10がつにしてはさむすぎるね。
It's too cold today for October.

意味
~ということから考えると
~のに/~なのに

用法
「A にしては B」は、「A ということから通常イメージされることと違い B だ」と言いたいときに使います。「B」には何らかの評価を表す内容が入ります。

英語
It's B for A / Considering A, it is B

”A nishitewa B" is used when you want to say "Somthing is B, which is different from what you would normally imagine from A.  The content of the "B" is some kind of evaluation.

関連文法
わりに(は)


文法解説】Grammar point 


■「にしては」の使い方

「A にしては B」は、「A から通常イメージされることとは違ってBだ」という意味で、「B」という話し手の下す評価が「A」を基準として考えた場合の評価であることを表します。「B」には「良い/悪い」「高い/安い」といった話し手の評価を述べます。

例えば、例2の場合「おいしい」という評価が、「冷凍食品→おいしくない」という話し手のイメージと違っていることを表しています。

1. このパスタ、おいしいね。
This pasta is delicious.

2. このパスタ、冷凍食品れいとうしょくひんにしてはおいしいね。
This pasta tastes great for a frozen meal.


■「にしては」と「わりに(は)」の違い ①

にしては」と「わりに(は)」」は言い換え可能な場合も多く、ほとんど同じ意味で使われることも多いですが、使われ方に違いがいくつかあります。

にしては」は「年齢」「値段」「身長」などといった尺度を表す名詞とそのまま使うことができません。例えば「年齢」の場合は「あの年齢」のように指示語を付けたり、「50歳」のように数値を示すなどして、具体性を持たせて使います。「わりに(は)」にはこの制限はありません。

3. かれ年齢ねんれいわりにはわかえる。
年齢にしては若く見える。✖
He looks young for his age.

→あの年齢にしては若く見える。
→50歳にしては若く見える。


4. かれ身長しんちょうわりにあしちいさい。
→ 身長にしては足が小さい。✖
He has small feet for his height.

→あの身長にしては、足が小さい。
→身長190cmにしては、足が小さい。


■「にしては」と「わりに」の違い ②

「A にしては /わりに B」の「A」に、特定の人物を差す言葉を置く場合は、「にしては」は使われますが、「わりに(は)」はほとんど使われません。

5. かれにしては上出来じょうできだ。
彼のわりには上出来だ。✖
That's a good performance for him.

6. 遅刻ちこくしてくるなんて、山田やまだくんにしてはめずしいね。
山田君のわりには珍しいね。✖
It's very unusual for you to be late, Yamada-kun.

接続  formation

 N にしては
(子供にしては、この値段にしては

 V (普通形)   + にしては
(やるにしては、知らないにしては
(やったにしては、知らなかったにしては

例文 example sentences

かいことわるなんて、おさけきの山田やまださんにしてはめずらしいね。
It's unusual for Yamada-san, who loves to drink, to turn down a party.

・アメリカに3ねんんでたにしてはかれ英語えいごはそんなに上手じょうずではない。
His English is not that good for having lived in the US for three years.

・この神社じんじゃ、お正月しょうがつにしてはひとがあまりいないね。
Not many people at this shrine for New Year's.

・このイヤホンは500えんにしては音質おんしつがかなりいい。
The sound quality of these earphones is quite good for $500.

かれ高校生こうこうせいにしてはめずらしく、将来しょうらいのことをきちんとかんがえている。
He is, unusually for a high school student, thinking properly about his future.

・このエリアは、都心としんにしてはわり家賃やちんやすいんです。
Rent in this area is relatively inexpensive for the city center.

・もう10がつはいったというのに、10がつにしてはあつすぎる。
Even though it is already October, it is too hot for October.

かれいたは、子供こどもにしてはけている。
His drawings are well drawn for a child.

・チャイムがったけど、こんな時間じかんだれだろう?宅配便たくはいびんにしては時間じかんおそすぎるし。
The chime rang, but who could it be at this hour? The time is too late for a delivery service.

かれは60さいにしてはわかえる。
He looks young for a 60 year old.

<参考文献>
奥村大志『話者の見積もり表す機能語─「わりに(は)」「にしては」に見られる話者の捉え方─』

http://nihon5ch.net/contents/bbs-study/old/mie-bbs.cgi?s=21

まさおき
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