文法-意味 grammar meaning
~につけ
【例文】
彼の生活の豊かさを見るにつけ、貧乏な家に生まれた自分の不幸を恨みたくなる。
Whenever I see the richness of his life, I always want to resent my misfortune of being born into a poor family.
【意味】
~といつも
~たびに
【用法】
「につけ」は「A につけ B」の形で、「A」のときはいつも「B」だと言いたいときに使われる。「A」には「見る」「聞く」といった知覚的な動作が入り、「B」にはそれによって起こる感情や思考の内容が入る。日常的な会話ではあまり使われず、書き言葉的な表現。
【英語】
"nitsuke" is used in a form of ”A nitsuke B" to say that every time the speaker does "A" always feel or think as "B." Actions of perception, such as "miru" and "kiku," is used in "A," and the content of feelings or thoughts that result from the actions is used in "B." It is rarely used in everyday conversation, and is more of a written expression.
【その他の用法】
イ形1+につけ、イ形2+につけ
-JLPT N0 Grammar
【文法解説】Grammar point 1:
「A につけ B」の「A」には知覚を表すような動詞が基本的に入ります。その他の動詞と使われることもありますが、以下にあげるような動詞が使われることがほとんどです。
「B」にはそれによって起きる感情や考えの内容が入ります。1回きりの行動にはあまり使われず、「~たびに」と同じようにそのこがあるといつもそういった感情や考えが起きる場合に使われます。
Aに入る動詞
見る、聞く、思う、知る、考える
1. 彼の活躍する姿を見るにつけ、自分の不甲斐なさに腹が立つ。
(≒見るといつも)
As soon as he finished speaking or even before he finished, she asked him the next question.
2. 貧しい人達の苦労話をを聞くにつけ、自分はつくづく恵まれていたということを自覚する。
(≒聞くといつも)
Whenever I hear about the hardships of the poor, I always realize that I was truly blessed.
「AにつけB」の「A」には基本的に動詞が来ることが多いが、以下にあげるような特定の名詞などが入り、どんな時でもといった意味を表す慣用的な表現として使われる場合もあります。
何事につけ、万事につけ、何かにつけ、
3. 何事につけ、両親は私の人生の選択に口を出してくる。
(≒どんな場合でも)
In everything, my parents are always trying to dictate my life choices.
【文法解説】Grammar point 2:
~につけて
「~につけて」という形も同じ意味で使われます
4. 母の老いた姿を見るにつけて、あとどれだけ親孝行ができるのだろうかという思いになる。
(≒見るにつけ)
Whenever I see my mother in her old age, I always wonder how much more filial piety I will be able to give her.
接続 formation
V (辞書形) + につけ(て)
(見るにつけ、聞くにつけ)
N + につけ(て)
(万事につけ、何事につけ)
関連文法 related grammar
例文 example sentences
・彼のやせ細っていく体を見るにつけ、何も出来ない自分に無性に腹が立つのであった。
Whenever I saw his emaciated body, I would get irrationally angry at myself for not being able to do anything about it.
・彼の偉大さを褒める人達の声を聞くにつけ、私の中に彼に対する嫉妬の念が渦巻いた。
Whenever I heard people praising his greatness, a twinge of jealousy for him swirled inside me.
・彼の直面しているであろう困難を思うにつけ、私の心は苦しくなる。
Whenever I think of the difficulties he must be facing, my heart aches.
・これからの自身の将来を考えるにつけ、暗い気持ちになる。
Whenever I think about my own future, I always feel gloomy.
・戦地の悲惨な状況を知るにつけ、心が引き裂かれるような思いになる。
Whenever I learn of the tragic situation in war zones I feel as if my heart is being torn apart.
・幼馴染の彼の活躍を見聞きするにつけ、私も頑張らねばという気持ちになるのだ。
Whenever I see or hear about his activities as a childhood friend, I always feel that I must do my best too.
・何事につけ、彼は私に対抗心を燃やしてくる。
In everything, he is competitive with me.
・彼女は何かにつけて私に対してちょっとした嫌みを言ってくる。
She is a little sarcastic towards me about something when anytime he has opportunity.
・彼は万事につけて私利私欲を剥き出しにし、自分の都合ばかり考える。
He is selfish and self-serving in all things, thinking only of his own convenience.
<参考文献>
辻本桜介(2013)『複合辞ニツケテの接続助詞用法についてー現代語と中古語を比較してー』
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