文法-意味 grammar meaning
※「~させられる」(使役受身)の形には2つの用法があります。動詞の活用の仕方にも注意が必要です。
~ させられる(①:被害)
【例文】
先輩にお酒を買いに行かされた(/行かせられた)。
A senior colleague sent me to buy alcohol.
【意味】
(やりたくないことを誰かに指示されて)する(/した)
【用法】
何かをする(/した)と言いたい時に、「それは誰かの指示や命令によるものであって、本来それはやりたくないことである」ということを表すために使われます。被害の感情がある時に使われます。
【英語】
”-saserareru" is used when you want to say that someone does (/did) something, it is used to indicate that it is because of someone's instruction or order, and that it is something the person do(/did) not want to do . It is used when there is a feeling of victimization.
【文法解説】Grammar point 1:
行為者の被害の感情
「~させる」という使役の形は、「それが誰かの指示である」ということを表せますが、動作主の感情については不明です。それに対し「~させられた」という使役受身の形は、はっきりと動作主の被害の感情があると明示することができます。
1. 上司は私に残業をさせた。(使役)
My boss made me work overtime.
(残業が嫌だったかどうかはわからない)
2. 私は上司に残業をさせられた。(使役受身)
My boss made me work overtime.(I didn’t want to do it)
(残業することは嫌だった)
逆に、動作主がその行為によって恩恵を受ける場合は、例文3のように「~させてもらう」という文型が使われます。
3. 私は上司に早く帰らせてもらった。
I was allowed to leave early by my supervisor.
~ させられる (②:自発)
【例文】
彼の斬新なアイディアには毎回驚かされる。(/驚かせられる。)
His innovative ideas amaze me every time.
【意味】
自然とその感情や思考が湧きあがる。
【用法】
「考える」「びっくりする」「驚く」など思考や感情に関する特定の動詞と使われ、自然とその感情や思考が湧いてきたと言いたい時に使います。
【英語】
”-saserareru" is used with specific verbs related to thoughts and feelings, such as "考える," "驚く," and "びっくりする," when you want to say that the feeling or thought came to you spontaneously.
【文法解説】Grammar point 2:
「~させられる」という使役受身の形が、思考や感情に関する特定の動詞と使われる場合は、「動作主の被害の感情」という意味ではなく、「自然とそういう感情が出てきた」という意味になる。
4. あの場所の街並みのきれいさに私は驚かされた。
The beauty of the streets of that place astounded me.
5. 私は彼の熱のこもったスピーチに感動させられた。
His passionate speech moved me.
(感動することが嫌なわけではない)
<使われる動詞>
考える、驚く、関心、感動、びっくりする、泣く、号泣する、悩む、etc.
接続 formation
【文法解説】Grammar point 3:
活用の形に注意
・動詞の使役形の「る」を取って「られる」を足す。
・辞書形が「す」で終わる動詞以外のGroup1の動詞(5段)には短縮形もあります。
辞書形 | 使役形 | 使役受身形 | 使役受身 (短縮形) | |
G1 | 飲む 話す | 飲ませる 話させる | 飲ませられる 話させられる | 飲まされる × |
G2 | 食べる | 食べさせる | 食べさせられる | × |
G3 | 来る する | 来させる させる | 来させられる させられる | × × |
【文法解説】Grammar point 4:
会話では短縮形
・会話で使われる場合、短縮形のある動詞の場合は短縮形で使われることの方が多いです。
関連文法 related grammar
~させる【使役:causative】
- JLPT N4 Grammar
~られる【受身:passive】
- JLPT N4 Grammar
~させてもらう/~させていただく
- JLPT N3 Grammar
~させておく
- JLPT N3 Grammar
例文 example sentences
用法1:被害の感情
・高校時代に、たくさんの厳しい練習をさせられた。
In high school, I was put through a lot of rigorous training.
・子供の頃に、箸の持ち方を嫌になるまで特訓させられた。
When I was a child, I was forced to train myself how to hold chopsticks until I was sick of it.
・飛行機は大の苦手なのに、海外出張に行かされた。
I hate flying, but I was sent on a business trip overseas.
・みんなの前で彼に恥をかかされた。
He humiliated me in front of everyone.
・試合の途中で審判により退場させられた。
I was ejected from the game by the referee in the middle of the game.
・嫌いな物を無理矢理食べさせられた結果、その食べ物がもっと嫌いになった。
As a result of being forced to eat something I dislike, I dislike that food even more.
・新学期になり、また新しい教科書を買わされた。
It was a new school year and I was forced to buy new textbooks again.
用法2:自発
・彼の奇抜なアイディアには毎回びっくりさせられる。
His quirky ideas amaze me every time.
・その作品のクオリティーには感心させられた。
I was impressed with the quality of their work.
・そのドキュメンタリーの内容はとても考えさせられる内容だった。
The content of the documentary was very thought-provoking.

If you have any questions about this grammar, please comment below.
少しずつですが、できるだけ返信をしていっております。